舞姫

CAST
大田豊太郎：アスラン・ザラ
エリス：キラ・ヤマト
相沢：イザーク・ジュール
天方伯：ギルバート・デュランダル


字が間違ってる可能性大。では・・・


行きます！！死

●第一段●

補給は早くも終わったようだ。
中等室の机の傍はとても静かなので、熾熱灯の光が明るいのも空しい。というのも、今夜艦に残っているのは自分一人だけだからである。

『少し、一人にしておいてくれないか』

数刻前に彼にそう告げてから、彼はここへは来ていない。彼なりに気を遣ってくれているのかもしれない。
普段人に気を遣うなどということをしない彼が気を遣うくらいだ。
自分の状態は、それほどまでに酷い物なのだろう。

情けないとは思う。しかし、どうしても振り払うことが出来ずにいる。
最後の時の、彼のあの顔は――…

（今頃、どうしているだろうか）

既に彼の地を去ってしまったこの身には、最早それを知る術もない。
手紙を読むたびに、物を見るたびに、鏡に映る影、声に応じる響きのように、昔を懐かしむ気持ちを呼び起こす。どうしても心の中から消えることのない、あの面影。

「………」

深い溜息をつき、ベッドに横たえていた身を起こす。
到着するまでにはまだ少し時間がある。気を晴らす意味でも、己の罪をはっきりと知るためにも、その経緯を文に綴ってみよう。

それが少しでも償いになるかどうかは分からないのだけれど。