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[いきあたりばったり] かなりの勢いで無駄なことしか書いていないブログ。割と内輪向けですごめんなさい。
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長くなりそうだったのでとりあえずここまで。

言うまでもなく優しいライオンパロで米英。

だけどあんまり話を覚えている訳ではないので、多分違うと思います。

しかもあまり考えずにぱちぱち打ってたので微妙かも。

例によって暗い話。


もう一度君に会いたかった


それだけだ





A Kind Lion





「イギリスー!」

ライオンの子供が、大人の雄犬に駆け寄ります
また大きくなったな、と犬はライオンを抱き留めました

ライオンの名前はアメリカ
犬の名前はイギリス

親がいないアメリカを、イギリスは犬でありながら、大事に大事に育てました

「今日は何がいいんだ?」

イギリスはよくアメリカに絵本を読んでやります

「今日は…これ!アーサー王ものがたり!」
「分かった、ちゃんと聞いてるんだぞ?『むかしむかしあるところに…」

小さなアメリカは、最初は熱心にイギリスが語る物語を聞いているのですが、お話の最後の方になるとすやすやと寝息をたてて眠ってしまうものでした


時には子守歌で寝かしつけてやることもあります

「When little Birdie bye-bye goes,Quiet as mice in churches...」

掠れた声で、とてもうまいとは言えなかったけれど、アメリカはその歌声が大好きでした


ふたりは、とても幸せでした



しかし、時というものは残酷な物です

アメリカはライオンで、イギリスは犬
いつまでも一緒にはいられないのです

「イギリス、僕はここを出るよ」

イギリスは何も言いませんでした
ただ、黙って苦しそうな顔をしていました
最早アメリカはイギリスの背丈をゆうに超しています
イギリスも分かっていたのです




アメリカは仲間のいるサーカス団へ行きました
そこは楽しく、やりがいがありました
それでも、アメリカの心からイギリスが消えることは決してありませんでした



何年か経ったある日のことです
イギリスが恋しくて恋しくてたまらなくなったアメリカは、とうとうサーカス団を飛び出しました
自分で出て行った手前、それはとても勇気のいることでしたが、それでもアメリカはイギリスに会いたかったのです



アメリカは無心に走りました
イギリスに会いたい
その思いでひたすらに走りました



「イギリス!」

やっと会えた
喜びに綻ぶアメリカですが、イギリスの表情はなぜか固いままです

「何で来たんだ…!」

イギリスは分かっていたのです
今のアメリカを取り巻く状況を

「大変だ!ライオンが脱走して街に!!」
「誰か銃を!」

どんなに心は優しくても、アメリカはあぶないライオンなのです

人々はそんなアメリカを恐れます

一丁の銃が、今にも放たれようと、アメリカに向けられました

「…くそっ…!!」





パーーーン




乾いた音

アメリカが最後に見たイギリスは

アメリカの前に飛び出したイギリスでした





「あの犬、邪魔しやがった!」
「ライオンはまだ生きているぞ!」

うるさい

「撃て!早く!!」

うるさいうるさい

「いや…何か様子がおかしいぞ」

黙っててくれ

「撃たれた犬をライオンが背に乗せようとしているのか?」

そうだよ、だから、どこをどいてくれないかい

「ザワザワザワ」

様子がおかしいライオンに、人々はどよめきながらも、道を空けました

犬を背負ったライオンは、静かに去っていきます











ただ君にもう一度会いたかっただけなのに
何でこうなるんだい
君に育てられて
恩も忘れて勝手に出て行って
なのにどうして助けてくれるんだい
何で、君が死ななくちゃならないんだい




俺は、君からどれだけ奪えば気が済むんだ




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