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[いきあたりばったり] かなりの勢いで無駄なことしか書いていないブログ。割と内輪向けですごめんなさい。
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襲い来る光刃から自分を守った、紅い機体。
まさか、と思った。
彼の筈はない。だって、彼は――――


「こちらザフト軍特務隊、アスラン・ザラだ。・・・キラ・ヤマトだな?」


「!!・・・・・・ぁ」
どくどくと速くなる鼓動。聞き違えようもない、その声。
・・・アスラン・・・?

何故、彼が自分を・・・・?
――いや、今の彼が自分を助けるはずがない。
彼の仲間を殺した自分を。なら――


「この戦闘に、ザフトが介入するのか!?」
それしか、ない。


そのはずなのに。


「軍からは何の命令も受けていない」


・・・え?


「この介入は、俺個人の意志だ!」


耳を、疑った。

[ 邂  逅 ]







「――話がしたい。お前と」


本当に、アスラン・・・?
話がしたい?僕と?
・・・きみの仲間を殺した僕を、まだ認めてくれるの?

拭い去ることが許されない現実が、心に重くのし掛かる。
でも――そこに確かにある、僅かな期待。

許してもらえるとは思わない。許してもらおうとも思わないけれど。


アスラン・・・・





「彼は敵じゃない!!」
彼のパイロットスーツを見て取ってか、銃口を向ける人たちを手で制す。


そうだ。理由はどうあれ、アスランは自分を助けてくれた。
少なくとも今は――



敵、じゃない。



そう思ったとたん、目頭が熱くなった。




「・・・アスラン」
「キ、ラ・・・」


どんな顔をして、どんな風に彼と向き合ったらいいのか分からない。
自分の心臓は早鐘のように鳴っているし、彼もまた緊張したように強ばった顔をしている。

立ち止まり見つめ合ったまま、動けない。
(やっぱり、ダメなのかな)
穿たれた溝は、こんなにも深いものなのか。

じわり、と彼の姿が滲みはじめたそのとき。



「――キラっ・・・!!」



動いたのは、彼。
気づけばすぐ目の前に藍色があって。けれど彼の顔は見えない。

「アスラ――・・・?」

抱きしめられて、いる?

アスランが何か言いたげにするけれど、言葉は出ない。
自分も、言うべき言葉が見つからない。
ただ黙ったまま。抱かれるまま。



<トリィ>



聞こえた声に空を仰ぐと、どこからか飛んできたトリィが僕の肩にとまった。
いつも僕たちの大きな分岐点にいる、彼とのつながり。

メタリックグリーンのそれをみたアスランが少し驚くように目を見開いて、それから、

(あ・・・・・・)

僅かに泣き笑いのような。

(そんな顔されたら)
許された気に、なってしまうじゃないか。


いや、


(いいのかな)

今だけは、許された気になっていても。

(今は、まだ)

何もかも忘れて、昔の二人のように。

苦しい話は、後でいい。


今だけは――きみの腕の中にいてもいいよね?

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